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五十肩と腱板損傷の違いを解りやすく教えてください。

rotator cuff=上中下関節上腕靱帯   

滑液包=青色

五十肩は関節の亜脱臼(ずれ)であり、腱板損傷は上腕骨頭を覆う腱(rotator cuff)の傷つきである。

肩関節は、ゴルフで ティー(肩甲骨)の上にゴルフボール(上腕骨の骨頭)をのせたような状態です。動きの自由度が大きいが非常に不安定です。これを安定させているのが周辺の筋肉()です。肩関節 は”筋肉の海に浮かぶ関節”とも呼ばれています。バランスが崩れるとたちまち機能が低下してしまいます。

 上腕骨頭の上には腱板(rotator cuff)という板状の腱が骨頭を覆っています。その上には肩峰という肩甲骨の出っ張りがあります。骨頭と肩峰の間には肩峰下滑液包があります。第2肩関節とも呼ばれており、肩のスムースな挙上動作において重要な働きをしています。腱板は腕を上げる際に骨頭を臼蓋の中心に押さえつけて、関節の適合性を失わないように働いています。この筋群を腱板筋群と言い、三角筋などの大きな、表面の筋肉に対してインナーマッスル(inner muscle)とも呼ばれます。この腱板は年齢とともに弱くなり、はっきりした原因がなくても腱板が切れて穴があく事があります(これを腱板変性断裂と言い ます)。こうなると腕がスムーズに上がらなかったり、痛みが出たりします。

スポーツ選手たとえば野球の投手や水泳選手などは酷使により腱板を損傷することがあります。

五十肩は肩甲骨(ティー)の上に骨頭(ボール)が安定して乗っていない状態で周りの筋肉がなければボールは地面に転がり落ちる状態です。もっとも多いのは骨頭が前上方にずれる五十肩です。