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自律神経にお伺いしながら施術すると良い結果が得られる

脊柱は頸椎7、胸椎12、腰椎5、仙骨1、尾骨1からなり頂上に頭蓋骨が乗っています。椎間板と云うクッションがあり、イナバウアーやヨガのポーズが出来るほど自在に動かすことが可能です。

さて、治療現場の自律神経の恩恵は、

①骨盤の水平垂直位を矯正すると脊柱はほぼ真直ぐになります。若し歪んだ椎骨があればそれは亜脱臼していると判断し症状に従って治療します。

②骨盤の水平垂直位(X軸・Y軸)を矯正し脊柱がほぼ真直ぐになっても脊柱の左・右が膨隆することがあります。強度の脊柱側弯の患者さんはこうなります。この場合はX軸・Y軸・Z軸の3Dで骨盤を矯正する必要があります。背臥位で観察すると腰が右あるいは左にずれて身体が「く」の字に歪んでいます。腰の位置を動かして体軸を直線にすると上前腸骨棘が半端でないほど前方に飛び出します。一度には不可能ですが施術の度に徐々に矯正すると強度の脊柱側弯も改善します。

③骨盤が脊柱を動かす如く、脊柱のどこかを動かすと自律神経の作用で骨盤も含めて脊柱全体が微妙に動きます。基本は下から上へ施術します。頸椎を調整した後、再び、股関節・仙腸関節・骨盤を調整すると必ず良い結果が得られます。

④施術後のCHECKは座位または立位で確認します。重い頭部の荷重を支える状態で確認しなければなりません。

⑤脊柱を矯正すればするほど起立筋が堅くなり歪みが酷くなることがあります。自律神経と喧嘩している状態です。振出しに戻り、股関節・仙腸関節・骨盤をしっかり調整すると解決します。

⑥開業当時、脊柱の施術に未経験なため、基本型と股関節・仙腸関節・骨盤の調整のみで終了していましたがリピートして頂くお客様が結構ありました。現在は、重症の患者さんの連続リピートはありますが、1回限りの方も多く(治ってしまう?)、定期的に毎月1回のお客様が徐々に増えています。

⑦気功の施術、肉体的力学的作用が無いので自律神経と喧嘩することがありません。意識の操作により自律神経と協力して治療できるよう精進しています。瀉補(しゃほ)の実践修行中です。

氣功の施術、患部に意識を集中し下丹田と数息観(呼吸)で患者の動きを待ちます。気配を感じたら治療は完了しています。

⑧追記:環椎(頸椎1番)は自律神経に直結しています。施術は手を柔らかく微妙に操作しなければなりません。歪みの診断を間違った場合あるいは診断が正しくとも力を使った場合、施術後数分から数十分で気分が悪くなり耳鳴りや眼球の奥が痛くなってきます(院長自身が自律神経失調症に陥った経験あり)。